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第二章 家を知る

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~CONCEPT(コンセプト) KEYWORD(キーワード)~ 

第二章:家を知る

PROJECT TEAM・・・・全員高校の時の同じクラス。

チーム名:TAME

◇設計デザイン◇ 

ANCHOR DESIGN ・アンカーデザイン 一級建築士事務所

代表 星野晃範  |  AKINORI HOSHINO

https://www.anchor-h.com/contact

◇施工◇

有限会社土屋工務店 

https://tsuchiya-koumuten.com/

◇関連施設◇

RURAL GLAM SOLASITA(グランピング場)

https://ruralglam-solasita.jp/

解体が進むにつれ歴史を感じるものがいくつも姿を現してきました。

TAMEで話し合いようやくコンセプトシートが完成。

今回この歴史ある建物を所有することになってから、色々と探求し、計画を進めるにつれ

なんとなく解ってきた事、感じる事がありました。それは270年という時間の経過と、家

本来のこれまでの役割と想いのようなものです。

何度となく、現地で設計打合せをしながら、私自身、心の中で

【ご先祖の方、初めまして塚田と申します。この度、縁あって引き継ぐ事になりました】

【できるだけいい形でこの家を、歴史を繋いでいきます】と家に、歴史に、話しかけていました。

そんな話をすると、TAMEで話したらみんなも同じような感じだったらしく

不思議とその家の歴史、建物自体意思をどこかで汲み取りたくなっていました。

この地域で、長年重要な役割を果たしてきた建物が、現在求められる価値と融合して

新しい形と役割に変化していく。これはBUILDPROがやっているリノベーションに通じるところがあります。

古い=汚いではない。不便=価値が低いではない。 

270年の時間の経過でしか作り出せない世界観がむしろ、唯一無二の価値なのではないかと

捉え、自然の美しさや、日常の美(用の美)の考え方を用いて、ありのままをできるだけ残し、過去270年とこれからの271年目の新しい価値のリレーションを大事にコンセプトセットを行いました。

南側に水廻りを配置しコンパクトに使いやすい動線をきる

中央に大きなテーブルを置き、この建物のコミュニケーションのHUB(ハブ)を作ろうと考えました。

イメージしたのは【竈/かまど】

この建物にも、竈に神様が祭られ神聖なものとして扱われていましたが、日常的に人々の食を作り出す場所として、家族のコミュニケーションの重要な場所だったと思います。

それを現在の価値に変化させると、コミュニケーションの中心地になります。

ここでは、食事を楽しんだり、埋め込まれた竈で料理を作ったりすることができます。

上を見上げると、歴史を感じさせる梁・柱が表れており、裏山まで見渡せる大きなFIX窓

があるリビングで寛げるようになっています。

現在、サプライズ(遊び心)として屋根裏に抜ける、空中廊下を計画中

高さ設計(梁柱の構造との絡みが難しい)があるものの、これだけの屋根裏に

人が入れたら、大きな竈の上を子供たちが走り回っていたら面白いのでは?

まだまだ、詳細の設計が残っているので、順次進めていきます。

この地域では2022年12月上旬から雪がふります。

工事の進行も2023年3月頃までSTOPとなる予定。 じっくり、ゆっくり、楽しみながら作り上げていきたいです。

続く。